妻の乳がん闘病体験記2
『妻の乳がん闘病体験記2』
前回、がんの告知を受けたところまでお話ししました。
現在はほとんどの場合、本人に対してがんの告知を行うようです。
そして、考えられるあらゆるケースの説明を受けます。
たとえば、可能性としては極めて少ないが、
ゼロではないような最悪のケースまで聞かされてしまいます。
もちろん、良くなる場合の話もありますが、楽観的な話はあまり強調された記憶がありません。
医療訴訟も多くなっている昨今、医師も「絶対に良くなりますよ…」
などという言葉は安易に言わないなんて話も聞いたことありますが、あながち嘘ではないのかもしれません。
医師から告知を受けると、
今度は身内に話をするという作業が待っています。
子どもたちは当時2年生と3歳、
詳しい説明まではしませんでしたが、
上の子は大変な病気だということは何となく理解していたようです。
3歳の娘は理解できるわけもありません。
そして、もっとつらいのが親に話すことです。
多くの親御さんが自分に責任を感じてしまうようです。
ここで大切なのは負のスパイラルに陥らないように、
治療して元気になるんだという前向きな気持ちを持つことです。
それはやはり配偶者(この場合、夫である私)の役割だと思います。
実際、何をしたのか?といわれると、これっていうのはありません。
正直言って、かける言葉も見つかりませんし、
妻の気持ちを考えれば何を言っても気休めであり、
ひと事だからと思われてしましそうで。
ただ、出来るだけそばにいるようにしたくらいです。